
今日もおおあさクリニックにリハビリにやって来たカズシ君(29)、ちょっとニヤつきながら受付に顔を出しました。
カズシ君(29) 「こんにちは!(妙に笑顔で)今日もよろしくお願いしますね」
受付J 「こんにちは、今日はMRIの撮影でしたね。」
カズシ君(29) 「え?ああ!!すっかり忘れていた!この前来た時に予約したんだった~!」
受付J 「大丈夫ですか~?」
カズシ君(29) 「いやあ~うっかりしていたけど大丈夫です!」
満面の笑顔カズシ君(29)の歯がピカッと光りました。
(ニコニコ顔の受付J、笑顔がまぶしいですね~)

受付J 「キュン!!」
カズシ君(29) 「え?何か言いました?」
受付J 「(真っ赤になりながら)何でもないです!少しお待ちください」
(あれ?なんだかときめいてますね~)

カズシ君(29) 「実は凄く怖いんだ~うぅぅ(涙)心の準備が~」
X腺技師H (以下縮めてGH) 「T萩さんどーぞ!」
カズシ君(29) 「あわわ…いよいよ僕の番か~」
GH 「何だかずいぶん緊張してますね?」
カズシ君(29) 「実はMRI初めてで先輩や友達から怖い怖いと脅かされてまして~」
GH 「アハハ!そんな怖いものじゃないですよ~悪い友達ですね~」
カズシ君(29) 「だってあれは体を輪切りにして接着剤でくっつけているんだとか言う奴までいるんですよ~(涙)」
技師H 「えぇ?本当に?(笑) まさかそんなこと信じていないですよね~?」
カズシ君(29) 「…ちょっと…」
GH 「……マジっすか!?」
カズシ君(29) 「マジっす!!」
GH 「…………………………………!?」
長い沈黙・・・そしてその沈黙を打ち破るようにGHがつぶやいた。
GH 「…T萩さんにはちゃんと説明した方がよさそうですね……」
カズシ君(29) 「お願いします(涙)」
(頭を抱えるカズシ君(29)、本当は怖かったんですね~)

GH 「MRI(magnetic resonance imaging)はNMR(核磁気共鳴)を 利用した画像診断法です。
もっと簡単に言うとCTのようにエックス線を使うのではなく、磁石の力を借ります。磁場の中に体を置くことで発する人間の体の中の水素原子の信号をもとに画像を作ります。その病気によって水が特異的な含まれ方をするので画像信号の強度が変わります。
MRI画像は、この強さの違いが色の濃さの違いとなります。それで体の中の状態を知ることが出来ます。
例えば正常な細胞とがん細胞の区別が出来るようになります。ただ寝ているだけで縦割りとか横割りとか輪切りの様子を画像で捉えることが出来ます。」

GH 「普通のエックス線写真は影を絵にしているような感覚がありますが、MRIはいろいろな方向の切り口の情報が得られるだけでなく、組織が元気かそうでないかなどという様子がわかるって言うのが特徴です。しかもじっと動かないでいるだけで。」
カズシ君(29) 「……と言うことは痛くも怖くもまったく無いということですね?」
GH 「その通りです!そんな誰が聞いても解るような作り話信じちゃだめですよ!ああびっくりした~。
MRIは時間がかかるって言うだけで難しい検査ではないので、緊張することありませんよ。ラジオや音楽も聴いていただけます。お気に入りのCDをお持ちいただければ、おかけします。でも、動かないでいるって言うのは意外とつらいものですから、がんばってくださいね。この検査、動かないことがキモなんですから。」
カズシ君(29) 「オッケーです!」

GH 「では、大きな磁石の中に入ります。金属のついたものは全部体からはずしてください。 危険ですし、画像の邪魔になってしまいます。時計、カード、携帯電話などはダメになってしまいます。まず金具のついたGパンをこちらの短パンに履き替えてください。」
カズシ君(29) 「何だか大丈夫だと解ったら急にワクワクしてきたぞ~!」
(急に元気になったカズシ君(29)の表と裏)

GH 「は~い!こちらが本日使いますMRIですよ~」
カズシ君(29) 「なんだか宇宙船みたいじゃないっすか~超かっこいい!ヒャッホー!!」
GH 「(カズシ君の変わりようにあ然としながら)…では撮影の説明をしますね(汗)
まず5分くらいかけて撮影する場所を計画します。それから本番の撮影に入っていきます。
機械をセットしますね。MRIは時間がかかりますがすごく動きに弱い検査なんです。
足先を動かしてしまうと画像がぶれてしまいます。せっかく何分もかけて検査してもさっぱりわけがわからない画像になってしまうんです。なので本番の撮影に入る前にこれから5分間動かないで下さいとかご案内しますので撮影中は足の先とか出来れば手とかも動かさないようにお願いします。
それからこれはちょっとびっくりするかもしれませんが、検査中トントントンという工事中のような音がします。それでは上を向いて寝てください。狭いところを入っていきますよ。」

GH 「今日は腰の撮影なので頭が少しだけ出ます。狭いところは大丈夫ですか?」
カズシ君(29) 「狭いところ、好きです!!」
GH 「……気分悪くなったらすぐ行ってくださいね。隣にいますし、声も聞こえますから。あそこのカメラでちゃんと観察しています。」
カズシ君(29) 「は~~い!!」
GH 「…では始めますね~ふ~(ため息)。」
カズシ君(29) 「なんだ!全然怖くないし逆に楽しいくらいだよ!」
GH 「では撮影始めますよ~」
カズシ君(29) 「は~~い!」
GH 「しばらくの間動かないでくださいね~」
カズシ君(29) 「は~~い…zzzzzzzz」
GH 「!!……マジっすか!?…」
(あれ?カズシ君(29)寝ちゃったかな?)

カズシ君の意識の中に誰かの呼ぶ声が静かに響く
(…T萩さん…T萩さん…T萩さん…)
カズシ君(29) 「…むにゃむにゃ…まだ眠いよう…」
GH 「T萩さん!!いいかげんに起きてください!!」
カズシ君(29) 「え?…ああもう終わったんですか?・・何だかあっというまでした。」
GH 「もう10分前に終わりましたよ! 5秒で眠れる人初めてみましたよ!」
カズシ君(29) 「え?僕、寝てました?」
GH 「!?…まぁいいか、後は先生の診察があるので待合室でお待ちください。」

カズシ君(29) 「いやあ、検査の結果やっぱりヘルニアでした。また気合を入れてリハビリに通いますね。」
受付J 「ずいぶんMRI検査に時間かかったので心配しましたよ~(ニコ!)」

カズシ君(29) 「ドキ!」
受付J 「え!何か言いました?」
カズシ君(29) 「いや!なんでもないです! またあさって来ますのでありがとうございました」
受付J 「お大事にどうぞ~」

カズシ君(29) 「なんだろう?この胸の高鳴りは?」
次回、カズシ君(29)が骨折??
なにやら意味ありげなセリフをラストに言ったカズシ君(29)。今後の展開は?
そして・・・・果たして続編はあるのか?
(本シリーズはTAKEがお送りしました)